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第2話|土地探し、最初の一歩。3つの相談先と私たちの譲れない条件

家づくりの記録

私たち家族は、夫婦と大学生の子ども2人の4人暮らし。
上の子の進学を控えた時期に、「この先の暮らしを見据えて家を建てよう」と家づくりをスタートしました。私自身は、住宅設計の仕事に長年携わってきたので、ある程度の知識はありますが、夫や子どもたちにとっては初めての家づくり。
家族みんなが納得できる家を、できるだけ効率よく、そして楽しくカタチにしていく。
そんなわが家の、きっかけから完成までのリアルな家づくりストーリーをお届けしていきます。

※これは【家づくり体験ストーリーシリーズ】第2話です。
第1話はこちら → [家づくりのきっかけは夫のひと言]

家を建てようと決めたとき、まず考え始めたのが「どこで、どんな土地を選ぶのか、そしてどこの不動産会社に相談するのか」ということでした。

これから何十年も暮らす家を建てるのに、土地選びを間違えたくない。
そんな思いから、まずは一緒にお手伝いをしてもらう不動産会社を決めることが、最初の課題でした。


私は建築士として、土地のチラシを見れば用途地域や建蔽率からどれくらいの大きさの建物が建てられるか、なんとなく想像はつきました。
けれど、だからといって土地探しをすべて自分だけで進められるとも思っていませんでした。

夫がまず相談したのは、いつもお世話になっている取引銀行でした。
資金のことや、今のマンションをどうすべきかを一緒に整理してもらうためです。
ローンの目安や売却のタイミングなど、私たちだけでは判断が難しいことばかりだったので、銀行の担当の方に話を聞いてもらえたのはとても心強かったです。

資金計画の整理を進める中で、銀行からは大手の三井トラスト不動産を紹介していただきました。
さらに、夫から地域密着型のLANDIXに声をかけてもらい、私のほうでは、以前友人宅をリフォームしてくれた工務店にも相談してみることにしました。

土地探しやマンションを売るのは、私たちにとって人生で一番大きな買い物です。
だからこそ、相談先にはそれぞれ違った期待を持っていました。

大手の三井トラスト不動産には、やはり知名度や実績がある安心感がありました。
資金や契約など大きなお金が動く中でも、きちんとした取引をサポートしてもらえるのではないかと考えました。

地域密着のLANDIXには、長年このエリアで営業している強みがあります。
表に出ない情報やタイミングの良い物件を知っているかもしれない、そんな期待がありました。

そして、工務店には、もし土地が決まったらそのまま家づくりまでお願いできるかもしれないという思いがありました。
土地探しから家づくりまで一緒に考えられる安心感が心強く感じられました。


私たちが相談先を選ぶときに、大事にしていたことがあります。
それは、「どんなに条件のいい土地でも、今住んでいる地域から離れないこと」でした。

私たちにとって、この地域はただの居住地ではなく、10年間暮らしてきた大切な場所でした。
だから、最初に相談したときから、どの不動産会社にも「現在の住まいの近くで土地を探したい」とはっきりお伝えしていました。
やみくもに多くの物件を紹介してもらうよりも、条件を絞り込んだうえで一つひとつ丁寧に見ていきたいと考えていたんです。

場所だけでなく、予算や広さについても最初に希望を伝えました。
ペンシルハウスのように奥行きが長くて間口の狭い形ではなく、重厚感のあるたたずまいの家を建てたいと考えていたので、土地は40~50坪程度の余裕がある広さを希望しました。

私たちがこの地域を離れたくなかったのには、いくつもの理由があります。
賃貸戸建てや分譲マンションで過ごした10年の間に、ここでたくさんの思い出ができました。

大きな公園は、子どもたちが小さい頃からずっと遊び場でした。
幼稚園の頃は砂場や遊具で夢中になり、小学生になると広い芝生でサッカーをして、中学生や高校生になっても友達と集まっていました。
公園ではラーメンショーや餃子フェスなど、季節ごとのイベントも多く、家族でよく出かけました。

学校も地域とつながりが深く、顔見知りが増えていく安心感がありました。
周りにはおしゃれなカフェやおいしいお店がたくさんあって、休日は家族や友人と食事やお茶を楽しむ時間が何よりのリフレッシュでした。

そんなふうに、子どもも大人もそれぞれの時間をのびのび過ごせるこの街が、私たちにとって特別な場所になっていました。

だから、土地を選ぶときの一番大きな条件は「この地域から離れないこと」。
どんなに条件が良くても、知らない場所で一から暮らすことは考えられませんでした。

こうして、私たちの土地探しは「この街で、この先も家族の時間を積み重ねる場所を見つけること」から始まったのです。

皆さんも家を建てることを考えたとき、どこにどんな家を建てたいかはとても大事なポイントですよね。
不動産会社に相談するときに、自分たちが絶対に譲れない条件をきちんと伝えられるよう、メモをしておくのがおすすめです。

今の暮らしで気に入っていることや、逆に少し不便だなと感じていることを書き出してみると、「どんな場所でどんな暮らしがしたいか」が見えてきます。
日ごろから少しずつ考えておくと、土地探しもスムーズに進むと思います。

また、この不動産でなければということでなければ、日ごろから情報サイトでのチェックをしておいて、気に入った土地の下の方に載っている(扱っている)不動産会社はどこかはチェックしておくとよいでしょう。

次回は、3つの相談先で実際にどんな話を聞いたのか、そのときのやりとりをお話ししようと思います。

私の経験が誰かの家づくり計画の参考になると嬉しいです。
第3話へ続く→第3話|土地探しのリアル。資料収集から現地確認、候補を絞るまで

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